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ー「本当のこと」って何?ー

どうやら「イベルメクチン」は効果なさそうかぁ

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コロナに関して、ネット界隈の情報、特にSNSやブログ、YouTubeなどを見ていると、平気で間違った情報を流布している人がいる。

 

最近特に気になるのが、

 

ワクチンと治療薬の、それぞれの用途が理解されていないという事。

 

例えば最近治療薬の候補の一つである「イベルメクチン」や、そのジェネリック品を手に入れて、予防のために飲んでいる人がいるのだとか...

 

その人はバカなのか?

 

無知であることに間違いはないだろうな。

 

ワクチンと治療薬の違いは、とても乱暴に簡単に書くと以下の通りだ。

 

ワクチン

体内に予め抗体を作っておき、感染したときにはその抗体に戦ってもらい、感染しない、または重症化しないようにする。

 

治療薬
(イベルメクチンやレムデシビル、抗体カクテル療法など)

感染してしまったときに、入ってきているウィルスを無効化する薬

 

だからまだ感染もしていないのに、事前に治療薬を飲んでも無意味なのだ。

 

こういう事は、コロナが流行るより以前に国民みんなが常識的に知っているはずだが、残念ながら教育の敗北ということになるな。

 

そしてその治療薬として期待されていた、飲み薬の抗寄生虫「イベルメクチン」だったが、昨年発表された論文が、6月初旬に取り下げられ、治療薬として効果があるとされた論拠の一部が覆ってしまったということだ。

新型コロナ: イベルメクチンのコロナ論文取り下げ 米大学など: 日本経済新聞

 

一方で抗体カクテル療法は、点滴で投与しなくてはならないという、医療現場での使いにくさはあるものの効果は認められ、且つ実際の治療の現場に導入が進んでいる。

 

先日長野県のローカルニュースでも、既に県内の一部の病院で使い始めていると言うから、これはありがたいね。

 

しかし軽症の内に点滴投与しなくては効果がないらしく、その軽症者の多くは自宅待機になっているわけで、次は有効な飲み薬が求められている、という状況だ。

新型コロナ: 塩野義、軽症コロナ飲み薬1000万人分生産 在宅療養対応: 日本経済新聞

 

だからその飲み薬の候補だった「イベルメクチン」だめとなるとキツイね。

 

まあ、もともとこれは治療薬の候補だから、ワクチンのような予防の効果はない。

 

とにかく、まだ罹患していないのに、既に「イベルメクチン」を飲んでいる人、あなたは無知だと早く気がついて、悪徳業者の利益に加担しないようにして欲しい。